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2010年01月12日

クリーニングの基礎知識

クリーニングに関する基礎知識

科学技術が年々発達し、情報化が進んだ現在でも、クリーニングに関する

消費者苦情は相変わらず少なくない状況です。その背景としては衣服の傾向として

実用性よりも感性にウエイトをおいたファッション衣料の増加が要因になっていると思われます。

例えば、ドライ洗濯できない商品と水洗いできない商品を組み合わせて商品化したり、付属商品を粘着度の弱い物で装飾したり、染めの段階で色止め作業をされていなかったりしている商品もあります。

中には衣類に付いている洗濯表示には全てバッテンの印がされていて、消費者は自分で対処できないためクリーニング店にお願いする場合もあります。

もちろんクリーニング店での判断ミスや紛失等もあり、全てにおいてアパレル業界の責任とは思っていません。

アパレルメーカーや我々クリーニング業界は自己の責任を果たすべく努力することは当然必要であり、消費者に対する啓蒙運動にも取り組む必要があると思います。そこで私達DAIWAクリーニング店では

どのようなクリーニング処理を行っているのかを数回に分けて消費者の皆様に解りやすく説明をさせていただきます。

一回目はドライクリーニングについて説明します。

ドライクリーニグとは水洗いすると縮んだり、型くずれしたり、色落ちしたりするような洗濯物を安全に洗う為に開発された洗い方がドライクリーニングです。例えば、天然製品(ウール・絹等)の背広とかスーツとかを主に洗います。

ドライクリーニング用有機溶剤は、①石油系溶剤(ソルベント・エクゾールD)②テトラクロロエチレン(パーク)③トリクロロトリフロロエタン(フロン)④トリクロロエタン(エタン)に分けられます。各4種類の有機溶剤は溶解度・乾燥温度・引火性・蒸留方法も全て違います。

DAIWAで使用している溶剤は①のエクゾールDです。この溶剤は4種類の中で一番溶解度が低くデリケート商品には適しています。デミリットは

油性の汚れを溶かす力が低い為、前処理として染抜きをしないといけなく作業工程・溶剤ロスが大きくなりやすいです。ちなみに②のパークや④エタンは非常に溶解度が高くて汚れを溶かす力があります。しかし樹脂・顔料・ボタン・装飾品を溶かす危険性があるので取扱いや環境保全対策に留意が必要になります。

 

 

ドライクリーニング商品は、溶剤に洗剤の代わりに界面活性剤を加えて洗います。界面活性剤とはドライクリーニングの商品でも生地に水溶性の染みや油性の染みが付いていて水分も多く含んでいます。

 その水分が溶剤と分離し、界面張力を起こして水溶性の染みを除去できない状況におかれます。そのために、界面活性剤が必要になります。界面活性剤は張力を低下し、浸透、可溶化する働きをします。

 洗いあがった商品には多少の水分と溶剤液の残留がありますので

低温乾燥機で溶剤のガスを完全にとりのぞきます。

DAIWA は回収乾燥機を使用していて乾燥時に出て行くガスを液化に戻す機械がありますので絶えず、新しい溶剤を90パーセント近く回収しています。

 石油系溶剤は水と分離すると比重の重さは水が重いのでドライ機の補充タンク(ベースタンク)に水が溜まり溶剤が酸化現象をおこします。

酸化現象をおこすと嫌な臭いがでてきますので何処のクリーニグ店でも

溶剤管理には非常に気を使っています。

ドライクリーニングは、あくまでも水洗いできない商品が主体となりますので中には水溶性の完全な除去はできない場合もあります。

水溶性はやはり水洗いで落とすことが一番いい処理方法です。

 染みを完全に落とす為に、水洗いすると多少の生地に対する負担が生じる場合もありますので、

お客様との要望とクリーニング店との洗濯方法をしっかりと2者で確認して作業に入らなければなりません。
クリーニングの基礎知識

 

 

 

 

 

 




Posted by DAIWAクリーニング at 10:05│Comments(0)
 
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